The story of On Kinosaki's willow-lined canal street, where guests clatter · 1 min · 日本語

柳と下駄の音に包まれて、城崎温泉千三百年の湯めぐり旅

A narrated story about On Kinosaki's willow-lined canal street, where guests clatter — press play, or read it below.

Avsha narrates a story about wherever you are — any street, in your language. Free to start, no account.

The story

こんにちは、城崎へようこそ。今、あなたの耳には何が聞こえていますか。カランコロンと心地よく響く、乾いた下駄の音。

そして、川面を撫でる風が柳の葉を揺らす音。これこそが、ここ城崎温泉の鼓動です。 兵庫県豊岡市、日本海に近いこの街には、まるで時間が止まったかのような景色が広がっています。

私たちの目の前を流れるのは大谿川。川沿いには風情ある柳の並木が続き、石造りの太鼓橋が美しいアーチを描いています。夜になればガス灯が灯り、水面に揺れる光が、まるで行灯のように街を優しく照らし出します。

ここ城崎には「街全体が一軒の大きな宿」という考え方があります。駅が玄関、道は廊下、そして点在する七つの外湯がお風呂です。だからこそ、ここでは誰もが色とりどりの浴衣に身を包み、外湯から外湯へと歩いて巡るのが正装なのです。

この温泉の歴史は、今から千三百年以上前、奈良時代にまで遡ります。伝説によれば、道智上人という高僧が、難病に苦しむ人々を救うために一千日もの間、八曼荼羅を唱え続けました。その祈りが天に届き、地面からこんこんと湯が湧き出したのが始まりとされています。

それが、今もこの地で愛されている「まんだら湯」の起源です。また、コウノトリが足の傷を癒やしていたことから発見されたという「鴻の湯」の伝説も、この地の豊かな自然と癒やしの力を象徴しています。 七つの外湯には、それぞれ異なる趣とご利益があります。

桃山様式の美しい建物が目を引く「御所の湯」は、美人の湯として知られ、開放感あふれる露天風呂が魅力です。また、歌舞伎座のような外観の「一の湯」は、江戸時代の名医に「天下一」と称えられた歴史を持ち、洞窟風呂が旅の情緒をかき立ててくれます。 柳の葉がさらさらと触れ合う音を聞きながら、ゆっくりと歩みを進めてみてください。

志賀直哉をはじめとする多くの文豪たちも、この川のほとりを歩き、この情景を物語に綴りました。湯上がりの火照った体に、川面を渡る風が心地よく吹き抜けるはずです。 急ぐ必要はありません。

下駄の音をリズムに変えて、歴史と伝説が溶け合うこの美しい街を、どうぞ心ゆくまで味わってください。城崎の湯が、あなたの心と体を優しく解きほぐしてくれることでしょう。

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